入れ歯で喋りにくい原因は?対処法や喋りやすい入れ歯を選ぶポイントを解説

「入れ歯を入れてから喋りにくくなった」「入れ歯をすると滑舌が悪くなる」などのお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
入れ歯で喋りにくく感じる場合の原因はいくつか考えられるため、まずはその原因を突き止め、適切な改善策を取り入れることが大切です。
この記事では、入れ歯で喋りにくい原因を詳しく解説します。
入れ歯で喋りにくいときの対処法や喋りやすい入れ歯の種類についてもまとめているため、ぜひ参考にしてみてください。
入れ歯で喋りにくい原因

入れ歯で喋りにくい原因は4つ考えられます。
- 入れ歯に慣れていないため
- 入れ歯が口に合っていないため
- 入れ歯が分厚すぎるため
- 入れ歯の噛み合わせがあっていないため
ここでは上記4つの原因についてそれぞれ解説します。
入れ歯に慣れていないため
入れ歯を入れてすぐはまだ慣れていないため、喋りにくく感じることがあります。
また入れ歯を入れると、それに合わせて舌を動かす必要があります。
舌が入れ歯や歯ぐきに当たることで音が作られるため、入れ歯の位置が舌に馴染むまでは発音しにくく感じてしまうのです。
入れ歯が口に合っていないため
入れ歯が口にピッタリ合っていないと口や舌に余計な力が入り、喋りにくく感じます。
入れ歯と歯茎の間にすき間があると発音に影響が生じる場合があるため、入れ歯を作る際は自分の口にピッタリ合うものを作らなければいけません。
入れ歯が分厚すぎるため
入れ歯が分厚すぎると喋りにくい原因になります。
入れ歯を実際に口に入れると舌を動かすスペースが狭くなるため、分厚く感じることがあるのです。
また厚さだけでなく、入れ歯の下側のフチが長いことも喋りにくさにつながります。
入れ歯の噛み合わせが合っていないため
入れ歯の噛み合わせが合っていないと、喋りにくくなります。
噛み合わせが高いと歯が当たってしまい、噛み合わせが低いと舌が動かしにくくなります。
入れ歯で喋りにくいときの対処法

入れ歯で喋りにくいときの対処法は以下の通りです。
- 発音トレーニングをする
- 口の筋肉のストレッチを行う
- 入れ歯を削って薄くする
- 入れ歯の形を整える
- インプラント治療を検討する
- 自費で入れ歯を作る
ここでは上記6つの対処法についてそれぞれ解説します。
発音トレーニングをする
入れ歯に慣れていないことが原因で喋りにくい場合は、発音トレーニングをするのがおすすめです。
自分の喋っているときを録音して聞いてみて、客観的に把握した苦手な音を積極的に声に出して練習してみましょう。
入れ歯を入れると発音しにくくなる音として、さ行、た行、な行、ら行が挙げられます。
さ行、た行は上顎と舌の連携が重要な音です。
上顎に入れ歯を入れると上顎の内側が厚い義歯床で覆われてしまうため、慣れていないと違和感が生じやすくなります。
な行、ら行は舌を巻いて発音する音で、下顎の入れ歯を入れた際に発音しにくくなりやすいです。
下顎に入れ歯の義歯床が張り付くことで、舌が動かしにくくなってしまいます。
入れ歯を入れてから1〜2週間程度は自分の発音を聞いて、苦手な音を繰り返し声に出しましょう。
少し力を入れて発音するようにすると、発音に関わる筋肉の訓練にもなり効果的です。
しばらく発音トレーニングを続けていると、徐々に入れ歯を入れた舌の動かし方に慣れてきて以前のように発音できるようになってきます。
口の筋肉のストレッチを行う
発音に関係する口の柔軟性を鍛えるために、口の筋肉のストレッチを行うことをおすすめします。
口を大きく開け閉めするストレッチを行うことで、口の筋肉を柔らかくすることができます。
以下のストレッチがおすすめです。
- パタカラ体操
- あいうべ体操
上記のストレッチを発音トレーニングと併せて行うことをおすすめします。
パタカラ体操
パタカラ体操は、パ、タ、カ、ラの4つの発音を練習するストレッチです。
それぞれの発音で意識するポイントは以下の通りです。
- パ:唇をしっかり閉じてから発音する
- タ:舌を上顎につけて発音する
- カ:喉の奥に力を入れて喉を締めて発音する
- ラ:丸めた舌先を上の前歯裏につけて発音する
それぞれ8回を2回繰り返すのを1セットとして、毎日2セット行うと良いでしょう。
このストレッチを繰り返すことで、唇を閉じる筋力や舌の運動能力が高められ、発音が明瞭になります。
あいうべ体操
あいうべ体操は、あ、い、う、べの4つの発音を練習するストレッチです。
こちらのストレッチはゆっくりと行います。
- あ:顎が外れない程度に大きく丸く口を開けて発音する
- い:口角を思いきり左右に広げて発音する
- う:唇を思いきり前に突き出して発音する
- べ:大きく舌を前に出して発音する
10回を1セットとして、毎日3セット行いましょう。
あいうべ体操を繰り返し行うことで、口を開ける筋肉や舌・唇の筋肉を鍛えられます。
食堂周りの筋肉も鍛えられるため、食べ物も飲み込みやすくなります。
入れ歯を削って薄くする
入れ歯が分厚いことが原因で喋りにくい場合は、厚さを削って薄くするのがおすすめです。
やすりで自分で削ってしまう方もいますが、破損の原因になるためやめましょう。
必ず歯科医師に相談の上、歯科医院で削ってもらってください。
また歯科医師に相談する際は、喋りにくい音を伝えると、どの部分を削ったら発音しやすくなるか把握しやすくなります。
入れ歯の形を整える
入れ歯が口に合っていない場合は、形を整える必要があります。
例えば入れ歯と歯の間にすき間ができてしまっている場合、隙間ができる部分を盛り上げて形を整えなくてはいけません。
患者さんの口によって入れ歯の形は異なるため、場合によっては何度か調整が必要になるケースもあります。
インプラント治療を検討する
発音トレーニングや入れ歯の形の調整などで喋りにくさが改善されない場合は、インプラント治療を検討すると良いでしょう。
インプラント治療は歯を失った場合にできる治療方法の一つで、顎の骨に人工歯根を埋め込み、その上に義歯を取り付ける治療です。
インプラント治療のメリットは以下の通りです。
- 自分の歯と同じように咀嚼できる
- セルフケアが容易
- 周囲の歯を削ったり負担をかけたりすることがない
- 丈夫で長持ちする
自費診療となりますが、上記のようにさまざまなメリットがあります。
気になる方は歯科医師と相談の上、インプラント治療を検討してみてください。
自費で入れ歯を作る
入れ歯は保険適用で作れるものと自費診療で作るものがあります。
人によっては保険適用で作る入れ歯が合わないケースがあるため、その場合は自費診療で入れ歯を作ることを検討してみましょう。
自費診療で作る入れ歯は患者さんの口に合わせて作成できるため、保険適用のものよりも喋りやすくなる可能性があります。
自費診療で作れる喋りやすい入れ歯の種類

入れ歯には様々な種類がありますが、自費で作れる喋りやすいものは以下の2つです。
- 金属床義歯
- コーヌス義歯
ここでは上記2つについてそれぞれ解説します。
金属床義歯
金属床義歯は、上顎と下顎にあたる主要部分を金属で作る入れ歯です。
保険適用で作る入れ歯は、主要部分がプラスチックで作られており、強度の関係で1.5〜2mm程度の厚さが必要になります。
入れ歯が厚くなるほど違和感が生じやすくなり、それが喋りにくさにつながってしまいます。
金属床義歯は主要部分を金属で作るため、強度が高く、保険適用のプラスチック製のものよりも薄く作ることが可能です。
3分の1から4分の1程度にまで厚みを減らせるため、違和感を抑えられます。
コーヌス義歯
コーヌス義歯は、残っている歯に金属冠を被せてその上から入れ歯を装着するタイプです。
通常の入れ歯と異なり安定性が高いため外れにくく、しっかりと噛める特徴があります。
また上顎と下顎に触れる部分が少ないため、発音障害を防ぎやすいのも大きなメリットです。
喋りやすい入れ歯を選ぶポイント

喋りやすい入れ歯を選ぶときのポイントは以下の3つです。
- 自分の口に合ったサイズを選ぶ
- 入れ歯の素材で選ぶ
- 審美性を重視する
ここでは上記3つのポイントについてそれぞれ解説します。
また喋りやすい入れ歯を選んでも、クリーニングとメンテナンスを適切に行わないと不具合が生じてしまいます。
丁寧なクリーニングと定期メンテナンスを心掛けましょう。
入れ歯の正しい手入れ方法については以下の記事にもまとめているため、ぜひチェックしてみてください。
自分の口に合ったサイズを選ぶ
サイズの合っていない入れ歯は喋りにくい原因になり得るため、必ず自分の口に合ったサイズを選ぶことが大切です。
歯科医師と相談しながら、自分の口に合ったサイズの入れ歯を選びましょう。
必要に応じて入れ歯のサイズや形も調整してもらってください。
入れ歯の素材で選ぶ
入れ歯にはさまざまな素材があります。
例えばレジンやシリコン、金属などで、それぞれメリット・デメリットが異なります。
メリット | デメリット | |
レジン | ・費用が安い・手軽に作れる・どこの歯科医院でも作成できる | ・厚みがあるため異物感が大きい・温度感覚や味覚が鈍くなる・変色、劣化しやすい |
シリコン | ・歯ぐきを傷つけにくく痛みが少ない・歯ぐきに吸着するため動きにくい | ・吸水性が高いため劣化しやすい・修理が難しいため破損すると作り直す必要がある |
金属 | ・薄いため違和感が少ない・傷つきにくく汚れが落としやすい | ・自由診療で費用が高い・金属アレルギーの方は素材が限られる |
歯科医師と相談の上、自分に合った入れ歯の素材を選びましょう。
審美性を重視する
審美性を重視して入れ歯を選ぶことも大切です。
目立ちやすい入れ歯を選ぶと、入れ歯を隠そうとして口の動きが不自然になる場合があります。
審美性の高い入れ歯を選ぶことで口元が自然に見えやすくなり、喋りやすさにもつながります。
まとめ
入れ歯を入れると喋りにくくなる原因として、入れ歯が慣れていないことや分厚すぎること、噛み合わせがあっていないことなどが挙げられます。
入れ歯を入れてしばらくは発音トレーニングや口の筋肉のストレッチを行い、入れ歯を入れた状態での発音に慣れていきましょう。
入れ歯の形に問題がある場合は、歯科医師に相談の上、厚さや形を調整してもらってください。
平山歯科医院では、保険適用の自費治療のどちらの入れ歯の作成にも対応しています。
入れ歯の作成に関して疑問や不安点がある方は、ぜひ一度当院まで気軽にご相談ください。