奥歯に入れ歯を入れる必要性とは?メリット・デメリットや費用目安を解説

奥歯を失った場合の治療方法には、入れ歯やブリッジ、インプラントなどいくつかの治療方法があります。
その中でも入れ歯は短期間でできる治療方法で、保険が適用される種類もあるため費用をおさえやすいのが大きなメリットです。
この記事では、奥歯に入れ歯を入れる必要性や種類について詳しく解説します。
入れ歯のメリット・デメリットや費用目安についてもまとめているため、ぜひ参考にしてみてください。
奥歯に入れ歯は必要?

奥歯は歯の中でも特に重要な役割を担っています。
歯並びの基盤ともいえる存在で、失ったまま放置しておくとさまざまなリスクが生じるので注意しなくてはいけません。
ここでは奥歯の役割について詳しく解説します。
奥歯は歯並びの基盤ともいえる存在
奥歯は歯並びの基盤ともいえる重要な役割を担う存在です。
ただ食べ物をかみ砕く役割を持つだけでなく、日常の動作や体のバランス維持にも密接に関わっているのです。
例えば重い荷物を持ちあげる際、奥歯を食いしばることにより体全体に力が入ります。
このときにかかる強い力に耐えうる強度を持っているのが奥歯なのです。
また左右の顎関節に過度な力がかからないように守る役割もあります。
奥歯を失ったまま放置するリスク
日常の動作や体のバランス維持など重要な役割を持つ奥歯を失ったまま放置すると、以下のようなリスクが生じます。
- 歯を支える骨が痩せて他の歯が抜けやすくなる
- 歯の移動によって噛み合わせに異常が生じる
- 虫歯や歯周病の原因になる
- 食べ物の咀嚼が不十分になり胃腸への負担が増える
- 姿勢が悪化する
- 肩こりや頭痛が生じる
奥歯を失ったまま放置すると、口内環境だけでなく全身の健康状態にも影響を与えます。
奥歯を失ったら放置せず、早めに適切な治療を受けるようにしましょう。
奥歯の入れ歯には4種類ある

奥歯の入れ歯には以下の4つの種類があります。
- 保険適用の部分入れ歯
- ノンクラスプ義歯
- 金属床義歯
- テレスコープ義歯
ここでは上記4つの特徴についてそれぞれ解説します。
保険適用の部分入れ歯
保険適用の部分入れ歯は、残っている歯にクラスプという金属のバネを引っかけるタイプの入れ歯です。
土台部分や人工歯にはプラスチックが使用されています。
保険適用の部分入れ歯のメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット |
・経済的負担が少ない・短期間で製作できる・修理や調整が容易・ほとんどの歯科医院で作製できる・幅広い口腔内状態に適用できる | ・クラスプをかけている歯の寿命が短くなる・耐久性が低い・型取りをしてから6か月間は作り直しができない |
また保険適用の部分入れ歯は国によってルールが厳格に定められており、型取りをしてから6か月経過しないと作り直しができません。
その間、修理や調整は何度でも可能ですが、作り直しができないため注意しましょう。
ただし、お住まいの自治体によっても異なりますが、なくしてしまった場合や盗まれてしまった場合などは例外となるケースもあるようです。
ノンクラスプ義歯
ノンクラスプ義歯は、保険適用の入れ歯のクラスプ(金属のバネ)が使用されていない入れ歯です。
留め具部分は特殊な樹脂でできており、自然な見た目となっています。
ノンクラスプ義歯のメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット |
・入れ歯が目立ちにくい | ・土台部分が劣化しやすい・臭いや汚れが付きやすい・耐久性が低い |
土台部分が劣化しやすかったり耐久性が低かったりといったデメリットがありますが、目立ちにくい入れ歯を求めている方に適した入れ歯といえます。
金属床義歯
金属床義歯は、保険適用の入れ歯のプラスチック部分を一部金属に置き換えた入れ歯です。
プラスチックと比べて高い強度を持っており、3分の1から4分の1程度にまで厚みを減らせるメリットがあります。
厚みを減らすことで、入れ歯を口に入れたときの違和感や喋りにくさを抑えられます。
金属床義歯のメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット |
・薄いため違和感が少ない・強度が高く壊れにくい・耐久性が高く長期間使用できる | ・目立ちやすい・入れ歯が外れやすくなることがある |
違和感の少ない入れ歯や長期間使用できる入れ歯を求めている方におすすめです。
テレスコープ義歯
テレスコープ義歯は、入れ歯を支える歯に入れ歯を被せることで固定する治療方法です。
失った歯の前後の歯を削って内冠という被せ物をし、テレスコープ義歯側に外冠とよばれる被せ物を入れます。
外冠は内冠の形に合わせて作られるため、見た目が自然になるのが特徴です。
テレスコープ義歯のメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット |
・クラスプを使用しないため審美性が高い・しっかり固定されるため食べ物を咀嚼しやすい・修理が容易で長期間使用できる・汚れが付着しにくい | ・費用が高額・作製に時間がかかる |
残っている歯を削って冠を作成する必要があったり作製に時間がかかったりといったデメリットがありますが、安定性と審美性を重視する方には適した選択肢といえるでしょう。
奥歯に入れ歯を入れるメリット

奥歯に入れ歯を入れるメリットは3つ挙げられます。
- 保険適用で作れる種類がある
- 取り外しできるため手入れが容易
- 要望に合わせた治療が可能
ここでは上記3つのメリットについてそれぞれ解説します。
保険適用で作れる種類がある
入れ歯には保険適用のものと自費診療で作製するものがあります。
レジン床義歯と呼ばれるプラスチックでできた入れ歯は、保険が適用されるため費用を抑えて作ることが可能です。
ただしレジン床義歯は厚みがあり違和感が生じやすかったり喋りにくく感じたりするデメリットがあるため、その点も理解したうえで検討する必要があります。
取り外しできるため手入れが容易
入れ歯は取り外しできるため、手入れが容易なメリットがあります。
例えば歯を失った場合の治療方法にブリッジが挙げられますが、歯とクラウンの間にできる隙間に汚れが溜まりやすいため、定期的にクリーニングを受けなくてはいけません。
入れ歯は取り外しをして手入れできるため、他の治療法と比べると口腔内を清潔な状態に保ちやすいです。
また入れ歯は好きなタイミングで取り外しできるのも魅力的なポイントです。
装着し始めは痛みや違和感が生じやすいですが、装着時間を少しずつ増やしていくことで、徐々に慣れていくことが可能です。
要望に合わせた治療が可能
入れ歯は適用範囲が広いため、患者さん一人ひとりの要望に合わせた治療が可能です。
ブリッジやインプラントなど、他の治療では適用が難しい場合でも、入れ歯なら治療可能な場合が多いです。
また健康な歯に負担をかけるリスクが少ないため、安全面を重視する方にもおすすめな治療方法といえます。
奥歯に入れ歯を入れるデメリット

奥歯に入れ歯を入れるデメリットは以下の3つです。
- 違和感が生じやすい
- 噛む力が弱くなる
- 虫歯や歯周病のリスクが高くなる
ここでは上記3つのデメリットについてそれぞれ解説します。
違和感が生じやすい
入れ歯の種類によっては、違和感が生じやすいデメリットがあります。
特に保険適用で作製できるレジン床義歯はプラスチックによる厚みがあるため、装着し始めのころは喋りにくく感じる場合があります。
またプラスチックは熱が伝わりにくいため、食べ物の温度に鈍くなり、食事の際に違和感が生じるケースも少なくありません。
自費診療で作れる金属床義歯なら、レジン床義歯の3分の1から4分の1程度の厚さに抑えられるため、違和感が生じにくいです。
装着した際の違和感を心配する方は、自費診療で作れる入れ歯を検討してみると良いでしょう。
噛む力が弱くなる
入れ歯を入れることで噛む力が弱くなってしまいます。
入れ歯の種類によりますが、保険適用の入れ歯の場合は通常の約4割程度にまで噛む力が低下するともいわれます。
ただしノンクラスプ義歯やテレスコープ義歯などの自費診療で作れる入れ歯なら、しっかりとした噛み心地を維持することが可能です。
噛む力を重視して入れ歯を作りたい場合は、医師に相談してみてください。
虫歯や歯周病のリスクが高くなる
入れ歯をすると隣の歯との間に食べ物のカスや歯垢が溜まりやすくなるため、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
虫歯や歯周病を防ぐためには、日頃の手入れや歯磨きをしっかり丁寧に行うことが大切です。
奥歯の入れ歯治療の費用

奥歯の入れ歯治療の費用は、治療内容や使用する種類によって異なります。
保険適用される入れ歯の場合、部分入れ歯なら5,000〜15,000円、全体入れ歯なら15,000円程度が相場です。
また入れ歯治療の費用は入れ歯の本数によっても異なるため、あくまでも上記の費用は目安の一つとして把握しておきましょう。
自費診療の場合の費用相場は以下の通りです。
- ノンクラスプ義歯:10~30万円
- 金属床義歯:25~30万円
- テレスコープ義歯:80~150万円
自費診療は全国一律の料金設定ではなく、クリニックごとに料金が異なります。
詳しくは歯科医院の公式ホームページやカウンセリングで確認しましょう。
入れ歯の値段については以下の記事でさらに詳しく解説しているため、ぜひこちらも参考にしてみてください。
まとめ
奥歯は歯並びの基盤ともいえる存在で、食べ物を咀嚼する役割だけでなく、日常の動作や体のバランス維持にも密接に関わっています。
奥歯を失ったまま放置しておくと、他の歯が抜けやすくなったり噛み合わせに異常が生じたりといったリスクがあるため、入れ歯やブリッジ、インプラントなどの適切な治療を受けましょう。
奥歯の入れ歯には保険適用で作れる種類もあるため、費用をおさえて治療したい方にもおすすめです。
噛み心地や審美性にこだわりたい場合は、自由診療で作れるノンクラスプ義歯や金属床義歯、テレスコープ義歯などの選択肢もあります。
平山歯科医院では、患者さんとのコミュニケーションを大切にしています。
患者さんに適した治療方法を提案しているため、奥歯の入れ歯治療で悩んでいる方はぜひ気軽にご相談ください。