虫歯を放置する5つのリスク!3つの治療法や再発防止方法を詳しく紹介
虫歯があるのに放置している人は多いのではないでしょうか。
結論から言うと、虫歯を放置すると歯や神経を失う可能性があり、最悪の場合は、死につながる可能性も0%ではありません。
この記事では、虫歯を放置した場合の5つのリスクと、虫歯の3つの治療法や再発防止方法を紹介します。
虫歯を放置している方は、ぜひ最後までご覧ください。
虫歯を放置した場合の5つのリスク
虫歯を放置した場合に考えられる主なリスクは下記の5つです。
- 激しい痛み
- 抜歯
- 歯根膿腫
- 副鼻腔炎
- 顎骨骨髄炎
虫歯を放置するほど、抜歯や他の合併症に感染する大きなリスクが発生します。ここでは、それぞれのリスクの詳細を解説していきます。
激しい痛み
虫歯を放置することで、激しい痛みが起きる場合があります。
進行度により痛みの強弱は異なりますが、はじめは染みる程度の痛みでも、虫歯が神経まで到達すると激しい痛みを引き起こします。
また、子供に比べて大人の歯は痛みが出にくいため、痛みを感じた時点で既に重症化している可能性があります。
抜歯
虫歯を放置することで感染が進むと、歯髄や歯周辺組織に悪影響を及ぼし、治療が困難になる場合があります。
その場合は抜歯が必要になり、抜歯をすれば入れ歯やブリッジ、インプラントなどで失った歯を補わなければなりません。
入れ歯やブリッジは定期的なメンテナンスが必要となり、インプラントは高額な治療費用がかかります。抜歯に伴う治療や時間がかさむ点にも注意が必要です。
歯根膿腫
虫歯を放置することで歯の神経が死んでしまい、死んでしまった神経が腐り細菌がばら撒かれると、細菌が身体に侵入しないように膿腫が作られます。
これが歯根膿腫という病気です。
膿腫のなかには、細胞壊死物・細菌・免疫細胞などが含まれる汚物で満たされます。
もちろん口臭もきつくなりますが、膿腫は歯の根本から骨に進行することがあり、骨を蝕むことで骨の構造が破壊され、骨が萎縮してしまいます。
副鼻腔炎
虫歯を放置すると歯肉や歯髄に感染が広がり、鼻腔にも感染が及ぶことがあります。副鼻腔炎の症状は、頬部の痛み・頭痛・眼痛・鼻漏・鼻閉などが挙げられます。
副鼻腔炎の治療には時間を要し、抗生物質を1ヶ月ほど飲み続けなければなりません。さらに、原因となった歯根の消毒や清掃などの治療も必要です。
顎骨骨髄炎
虫歯を放置することで感染が歯髄にまで広がり、骨髄に感染が及ぶことがあります。
細菌が虫歯や歯周病によって弱った歯茎から身体のなかに入り込み、顎の骨に細菌が入り込んでしまう症状が、顎骨骨髄炎という病気です。
高熱・倦怠感・痛み・発疹などの症状を引き起こし、さらに骨髄炎は重症化する恐れがあります。急性期には抗生物質の投与が必要で、慢性期には歯の基礎治療が重要になります。
虫歯を放置することで死亡につながるケースがある
稀ではありますが、虫歯を放置することで死亡につながるケースがあります。虫歯を放置することで細菌が血液に侵入し、血管を通じて細菌が全身に回ります。
この時に、細菌が脳に回ることで脳梗塞を引き起こし、心臓に回ると心筋梗塞を引き起こす原因となります。
脳梗塞や心筋梗塞により死亡する可能性は0ではありません。虫歯の放置で最も気をつけるべき点は、虫歯が原因で命にかかわる病気を招くことです。
虫歯を歯の病気という概念で放置することで、最悪死に至るリスクがあることを常に頭に入れておきましょう
放置した虫歯の主な3つの治療法
放置した虫歯の治療法は、主に下記の3つです。
- 虫歯の進行度の確認
- 神経壊死まで進行している場合の根管治療
- 治療が困難な場合の抜歯
それぞれの治療内容を詳しく解説していきます。
虫歯の進行度の確認
虫歯の進行度を確認するためには、以下の5つの症状によって識別されます。
C0 | 比較的初期の虫歯で、歯の表面が白く半透明な状態。この時点では痛みはなく、発見することが難しいため、定期的な検診を受けることが重要です。 |
C1 | C0よりも進行した初期の虫歯で、エナメル質を蝕んでおり、歯の表面に小さな穴が開いている場合があります。C1からは歯科治療が必要になってきます。 |
C2 | 象牙質まで進行している虫歯で、冷たいものが過敏に染みる場合があります。このレベルまで来ると虫歯の進行が早く、早急に歯科治療が必要になります。 |
C3 | 歯の神経まで到達している虫歯で、何もしなくても激しい痛みが生じる場合があります。 歯科治療では歯根の掃除や、神経を取り除く治療を行います。 |
C4 | 歯がほとんど無くなっている状態の虫歯で、虫歯が歯根まで到達し、すでに神経が死んでいるため痛みを感じることがなくなります。 ここからさらに放置しておくと膿が溜まるため、抜歯の必要があります。 |
神経壊死まで進行している場合の根管治療
根管治療とは、歯の内部に入った細菌を除去し、痛みや腫れを取り除く治療です。
根管治療は1度の治療で終わることはなく時間を要します。虫歯部分を削って取り除き、神経部分を露出させ綺麗にするなどの工程を踏む必要があります。
具体的な治療の流れは以下の通りです。
- 切削器具による虫歯の除去
- 手用器具による歯髄の除去
- 根管長測定器により歯の根の長さの測定
- 薬液による洗浄
- 根管内に薬液を入れて仮の蓋をして数日置く
- 消毒して綺麗になった根管内にゴム状のものを緊密に詰め込む
- 詰め込んだものの確認のためレントゲン写真を撮る
- 支台築造
虫歯の除去後、歯が欠損している場合は被せものをしたり、土台を入れたりなどの作業をして補填します。
治療が困難な場合の抜歯
虫歯を長期間放置し、顎の骨の周辺組織まで細菌が広がっている場合や、歯が溶けてしまいほとんど残っていない場合などの末期段階の治療法は、抜歯となります。
ここで虫歯を治療しないと、細菌が血液に入り込んでしまう危険性があります。
抜歯になった場合は、入れ歯やブリッジ、インプラントにより失ってしまった歯を補填することになります。
虫歯の再発を防ぐ3つの方法
時間や費用のかかる虫歯の治療が完了すれば、次に重要なことは虫歯の再発予防です。普段からの細かなケアや予防意識が低い場合は、虫歯の再発を招く可能性があります。
ここでは、虫歯の再発を予防するための主な3つの方法を紹介します。
- 毎日丁寧な歯磨きを心掛ける
- タバコやアルコールはなるべく避ける
- 治療後の定期検診を心がける
これらを意識することにより、虫歯の再発予防となるでしょう。
毎日丁寧な歯磨きを心掛ける
当たり前ではありますが、毎日行う歯磨きは丁寧な清掃を心掛けることが重要です。
口内の汚れは虫歯の原因となるため、歯磨きの際は歯ブラシのみではなく、フロスを使用することも効果的です。
寝ている間は唾液の分泌量が減り、虫歯菌が増えやすい状態のため、寝る前の歯磨きはフロスとあわせて10分以上は念入りに行いましょう。
タバコやアルコールはなるべく避ける
タバコやアルコールは虫歯を再発させる原因となります。
その理由に、アルコールは口内を乾燥させることがあり、乾燥により歯茎を炎症させる可能性があります。
また、歯を清潔に保つために必要な唾液の分泌を減少させることが虫歯の再発につながる原因です。
タバコもアルコールと同様に口内を乾燥させ、この状態が慢性化することで唾液による殺菌作用や抗菌作用が減少することから、虫歯菌が繁殖しやすい口内環境へ移行してしまうのです。
アルコールやタバコをたしなむ方は、なるべく量を減らすように心がけましょう。
治療後の定期検診を心掛ける
虫歯予防のためには、自身で毎日のお手入れをすることはもちろんですが、治療後も定期的な検診を心がけることも重要です。
定期検診を心がける理由として、虫歯は歯に細菌が付着し酸を生成し歯を蝕むことで発病します。
虫歯の治療が完了しても細菌は口内に残っている可能性があるため、定期的な検診を受けることで早期発見、早期治療をすることができます。
定期的な診察を受けることにより、以下のようなメリットがあります。
- 10年間で虫歯の発生を6分の1に減らせる
- 高齢になってからも自分の歯で食事ができる
- 歯の治療に時間や費用をかけなくて済む
治療後も虫歯予防のために3ヶ月に1度の定期検診を行いましょう。
まとめ
今回の記事では、虫歯を放置した場合に起こる5つのリスクと共に、放置した虫歯の治療法、虫歯の再発を防ぐ方法を紹介しました。
記事を読んでいただければわかる通り、虫歯の放置にはリスクしかありません。
最悪の場合、死に至るケースもあることから、現在虫歯がある方は早急な治療が必要となります。
また、治療後の再発予防にも心がけ、健康的な口内を保つようにしましょう。
『平山歯科医院』では、祖師ヶ谷大蔵で25年間培ってきた技術をもとに、虫歯の治療はもちろん、その他にもさまざまな歯のトラブルやお悩みに対応します。
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